『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』登場人物の名前

こんにちは、まとんマサラです。今回のブログでは、現在公開中の映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』の原語と英語版で登場人物の名前がどう違うのかについて書きます。

本作は2024年5月に香港と中国で公開、その後イギリスやアメリカなど欧米諸国でも公開されました。日本では今年1月から公開が始まり、口コミで人気が拡大、2月にはキャストと監督の来日舞台挨拶が行われるなど盛り上がりを見せています。精緻な舞台美術と息を呑むアクション、そして観た人の想像力を掻き立てる人間関係の描写が素晴らしい映画です。

さて、本題です。原語の名前英語版ではどうなっているのでしょうか。

龍捲風 / サイクロン 「竜巻」です。ちなみに、サイクロンは渦を巻く暴風、タイフーンは渦を巻かない暴風、ハリケーンは主に西大西洋らへんで起こる渦を巻かない暴風です。

信一 / シン 信一は広東語ではソンヤッ、中国語(マンダリン)ではシンイー。耳馴染みの良さを考えて後者を使ったのかも。

十二少 / トゥウェルブス・マスター 十二少は12番目の子供という設定(※香港版ブルーレイのブックレットに記載あり)なので、twelve (12)ではなく twelfth(12番目)です。なんとなく坊ちゃんぽさより、主っぽさを感じます。十二少より十二長という感じ。

四仔 / AV アダルトなビデオのことです。香港ではモザイクつきAVを三仔、モザイクなしAVを四仔と呼ぶそうです。アダルトなビデオとしての「AV」は和製英語で、英語圏でいう「AV」はオーディオ・ヴィジュアルまたはオーディオ・ヴィデオのこと。四仔が見ているのは日本のビデオですから、敢えてこの名前が使われているのでしょう。

燕芬姐 / ファニー(魚肉すり身屋の姐さん)原語の音からだと思われます。つづりは funny ではなく fanny。

魚蛋妹 / フィッシュボール(すり身屋の子供)魚蛋とは魚のすり身団子のこと。作中で彼女たちが洛軍と一緒に作っているものです。英語ではフィッシュボール、またはフィッシュケーキといいます。火鍋や麺に入れると美味しいです。

阿七 / ダブル・ブレード 叉焼屋の店主。二刀流だからダブル・ブレード。かっこいいけど、名前で正体をバラしたらいけない気が。

王九 / キング 広東語では「九」と「狗(イヌ)」を、共に gau と読みます(※まとん調べ!違ってたら訂正します)。したがって王九という名前にはボスの犬、あるいは王様になった(なりたい)犬としての意味が含まれていそうですが、英語版では犬要素はバッサリ削ぎ落とされました。

大老闆(大ボス)/ Mr. ビッグ 80年代のロックバンドでしょうか。

※主要人物で記載がないものは、原語と英語版の名前がほとんど同じ(陳洛軍 / Chan Lok-kwan、など )。

英語版では、登場人物の名前は原語の持つ音と意味、いずれかを反映させた名前になっています。信仔、王などの数字的要素がなくなったのは残念ですが、仕方ないでしょう。ちなみに、は龍兄貴の理髪店でパーマをかけていたおばちゃん、三姑(サング)です。

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